2019年に読んだ本、観た映画

December 28, 2019


本に関しては記録がないので直近で記憶に残ってるやつ。映画は Filmarks ベース。

韓国 行き過ぎた資本主義

ちょうど映画で観た「パラサイト 半地下の家族」で描かれている貧困問題などがどのようにして形成されたのか、を経済的な観点からレビューしているので面白い。97年に韓国を襲ったIMF危機についても解説しておりこれも映画「国家が破産する日」に連動するので面白い。

いわゆるA級戦犯

今の政治経済を勉強しようと思ったときに、今の体制の根本は戦後の憲政から学ぶとキャッチアップがしやすいなと思ったので、戦後GHQが採った占領政策から学ぼうと思って読み始めた。これを読んで自分もそうだけど多くの人が「A級戦犯」や戦後の自虐史観や占領政策のことを何も知らないなと思った。

奇跡の経済教室

現代貨幣理論(MMT)を勉強していく中でそのベースとなる部分を勉強しようと思って読んだ。インフレとデフレ、高校の政治経済の授業で習ったようなことがなぜどの政権でも実施できないのかと思った。いわゆる「失われた30年」は自ら捨てているようなものじゃねえか。返せワイの平成

実践Terraform

話題になってたやつ。Kindleで出てたので読んでみた。AWSがメインの題材、GCPだったらより楽しかったかな。

苦しかったときの話をしようか

筆者の娘さんが就職をしようとなったときに、何をしたらいいのかと迷いあぐねていたのをみて「なぜ今の若者は夢を持てないのか」と感じたらしい。それは自分自身をよく知らないからだという1つの仮説から、どのようにして自分の軸を見つけて、やりたいことを探すか、ということを筆者の経験や体験ベースで書いた本。内容自体はまあそうだよねーって感じだったけど、改めて文字に起こされて脳内に入れられるとフムフムってなった。

映画

1. パラサイト 半地下の家族

これは間違いない。今年ダントツ1番かも

どんよりダークな感じ。これぞTHE・韓国映画っていうラスト!韓国の行き過ぎた経済格差の風刺も効いてる。マストウォッチ

2. エルカミーノ

ブレイキング・バッドの公式な続編。Afterホワイト先生の世界をジェシー目線でいい感じに描いていて最高にグッド

3. ホテル・ムンバイ

2008年にインドの五つ星ホテルで実際に起きたテロに立ち向かったホテルマンと宿泊客の話。何が印象に残ったかってテロリストが100%の悪だと言えない形で描いていたこと。テロリストもまた被害者で彼らなりの正義に突き動かされてるんだなーと

4. アルキメデスの大戦

巨大戦艦(後の戦艦大和)を建造したい大艦巨砲主義に突き動かされる平山陣営と、これからは航空機の時代だと空母を作りたい山本五十六陣営。提出された大和建造の見積もりが明らかに疑わしくその不正を暴くために五十六陣営に雇われた数学科の学生カイタダシのお話。

この映画の何が良かったって大迫力のVFXで描く大和がカッコいいってのはあるんだけど、1番は平山忠道造船中将(造船エンジニア、設計技師)が言ったカイタダシに向けて言った言葉。

(平山案の大和建造費の不正を暴くために再度大和を白紙から設計する過程を踏んだ彼に対して)

君はこの艦を君自身で1度作り出した事があるはずだ

そうなんだよ。しかも相手が寄越してきた見積もり案から大和の全貌を紐解いて、相手が作ろうとしているであろう戦艦の設計図を描いちゃった。しかもその中で相手が犯した設計上の欠陥まで修正を考慮して描いちゃった。これはSaaSをちょっと触ってそのアーキテクチャを想像してフロントエンドとバックエンドを実装しちゃった感じだな、ソフトウェアエンジニア的にいうと。こんなことしちゃったらダメもとでもリリース(建造)したくなるよね。実際にプロダクションで動いてリクエストを受ける様を見たくなる。クローズされるとわかっていても。その設計技師・技術者の性をくすぐりつつも、それとは別の理由で(政治的な意味合いで)なぜ沈むとわかっている大和を建造しないといけないのか、説明されたときに項垂れる他なかった…

5. 牝猫たち (2017)

(映画の説明省略)

池袋感(外面・内面)がすごい。3人の視点でのアングラ世界の描き方は良かったんだけど、最終的に3人とも客に求めてるものが同じに収束していくのは客側(もしくは第三者視点で)の理想論すぎるかなと。実世界では結末がないからかもしれんけど現実ではああいう収束の仕方はないだろうなと

振り返り

もうちょっと読んだり観たりしたけど、文章にまで書き起こす気力をくれる奴ら..!って感じで厳選した。あともっとこまめに Filmarks でレビュー書こ。振り返るの大変。